2014年11月29日

治験審査委員会の審査の委託と院内治験審査委員会

<< 質問 >> 401頁目

質問番号:2014-29 治験審査委員会の審査の委託と院内治験審査委員会

SMOとして実施医療機関の事務局業務を実施しています。

担当施設においては、院内IRBを設置していますが、セントラル化の推奨を説明し、外部治験審査委員会への委託について条件付きで了承いただきました。

条件は、以下の通りです。



・院長が自らの意思で外部治験審査委員会への委託が決められないとのことで、外部治験審査委員会への委託にあたって、対象疾患、治験デザイン、副作用、委託先治験審査委員会情報などを院内IRBにて委員の意見を聞き、院長が承認した場合に委託を行う。


・外部治験審査委員会へ委託した治験において、安全性情報など被験者の意思に影響のある情報や、院内の被験者において重篤な副作用が発生した場合は、院内IRBへ報告し、院長が各委員の意見を聞く。



外部治験審査委員会へ委託した治験において、院内IRBで審議ではないものの、院長および各委員に情報を伝え、院長が各委員の意見を聞くことはGCP上問題ないのでしょうか?

資料についても外部治験審査委員会への審査と同様の資料の準備を求められています。

外部治験審査委員会も招集することを希望されています。

外部治験審査委員会へ委託した治験の審査は、院内IRBでの審査は不要と説明しているのですが、院内で実施されている治験の情報は周知しておくべきとのことで、ご理解いただけません。





<< 製薬協の見解 >>

実施医療機関の長は、適切な治験審査委員会を選択するために必要な手順を定めることが求められています(GCP第27条第1項ガイダンス2)。

実施医療機関の長が審査を委託する治験審査委員会を選択できないのであれば、自身が設置する治験審査委員会に意見を聞くことも一方法であるとは思われます。

実施医療機関の長は2つ以上の治験審査委員会の意見を聞くことはできます(GCP第30条第1項ガイダンス2)。



しかし、外部治験審査委員会への審査委託を検討するために、審査会議を開催し、治験実施計画書をレビューする等、通常の審査を院内治験審査委員会でも行うのであれば、手続きが煩雑化し時間も要しますので、治験審査委員会の選択手順に効率的な運用が望まれます。



また、審査を委託した治験審査委員会は、倫理的、科学的及び医学的・薬学的観点から適切な審議及び評価を行うことができる委員会であるはず(GCP第27条第1項ガイダンス2)ですので、治験中に安全性情報等を院内治験審査委員会で審査するのであれば、外部に審査委託した利点が活かせないかと思われます。


2つ以上の治験審査委員会に意見を聞くためには、治験依頼者及び実施医療機関に多大な業務量が生じますので、1つの治験審査委員会に審査を全面的に依頼する方向で、治験審査委員会の選択方法と審査委託の意義を検討されることをお勧めします。


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2014年07月18日

治験審査委員会の閉会(その1)

質問番号:2007-14 治験審査委員会の閉会(その1)

他施設の審査を受け入れているIRBが、委員の確保が困難等の理由で閉会する場合、他施設の実施中の治験についての取扱いはどのようになるのでしょうか?

今までに、そのような事例はございますでしょうか?

正当な理由があれば、別のIRBに途中から審査を依頼することは可能でしょうか?(「正当」にあたる理由には、他にどのようなケースが想定されますでしょうか?)

IC文書の改訂を含め、どのような手続か必要かもご教示いただけますと幸いです。




●●● 製薬協見解 ●●●

治験審査委員会(以下、IRB)の閉会により、当該IRBの審査を受けた治験実施医療機関(以下、実施医療機関)で実施中の治験は、以後、GCP第31条(継続審査等)に定められる審査を受けられないことになります。

この場合、GCPの目的である被験者の人権、安全及び福祉の保護、並びに治験の科学的な質と成績の信頼性を継続して確保するためも、他のIRBに審査を依頼することが以降の対応として適切であると考えられます。

その手続きとして以下の事項が考えられます。


@実施医療機関の長は、GCP第27条第1項ガイダンス1及び2の趣旨に従って、治験の開始から終了に至るまでの一貫性のある調査審議などを考慮し、適格なIRBを選定し、契約を締結する。


A 閉会となるIRBでのこれまでの当該治験に関わる審査関連資料(議事録等)を新たなIRBへ提供し、説明文書の改訂とともに、当該治験の審査を依頼する。


B 新たなIRBでは、過去の審議状況を踏まえた上で、当該治験の実施が適切であるかを審査していただく。当該IRBから意見があった場合には、必要な対応を行う。


C IRBが変更になった旨を被験者に連絡するとともに、新規被験者に対しては、改訂された説明文書にて説明を行う。



また、GCP第34条に定められるIRBに関わる記録の保存も以後必要です。

当該IRB閉会までの記録について、IRBの設置者と実施医療機関の長、必要に応じて治験依頼者も含めて事前に協議のうえ、保存場所、保存責任者を定め、移管することが必要です。

さらに、GCP第27条第1項第2号から第4号のIRBが調査審議の依頼を受ける場合のIRB設置者の要件として、GCP第27条第2項第6号「その他治験審査委員会の業務の公正かつ適正な遂行を損なうおそれがないこと」が掲げられており、その事項の一つには、「治験の開始から終了に至るまで、継続的に治験に関する調査審議を行う体制を整えていること」(GCP第27条第2項ガイダンス5(8))と規定されています。

したがいまして、今回の閉会及び委託先IRBの選定にあたり、「実施医療機関の長は、治験審査委員会に関する必要な情報を入手するなどして、治験の開始から終了に至るまで一貫性のある調査審議を行うことができる治験審査委員会を選択し、調査審議の依頼を行うこと」(GCP第27条第1項ガイダンス2)を説明する書面を作成することが、実施医療機関の長にとって必要であると考えます。

なお、上記は日本製薬工業協会としての見解ですが、本件は及ぼす影響が大きいため、必要な対応等について規制当局に相談することをお奨めします。


以上

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2014年07月15日

治験審査委員会成立要件における医師である委員の出席の要否

質問番号:2007-13 治験審査委員会成立要件における医師である委員の出席の要否

ある実施医療機関において施設SOPに則り会議の成立を宣誓し治験審査委員会を開催しました。審議案件は、

@プロトコール等軽微な変更

A安全性報告に関する審議

- 海外での安全性情報の追加報告2件(既に前IRBにて承認済み)

- 海外での安全性情報の取り下げ報告1件

- 国内での安全性情報の新規報告2件(薬剤の作用に伴う想定できる範疇の事象)


当審査委員会の構成メンバーは、医師3名(外部)、薬剤師1名、看護師1名、事務職他3名(1名外部)である。

その内出席者は、医師0名(急遽欠席)、薬剤師1名、看護師1名、事務職他3名の計5名。


審議案件は治験責任医師と担当モニター両名により行われ、急な医師欠席であったがSOP並びにGCPから判断し会議の成立は妥当であるとの事より会議開催となった。

依頼者の見解:不成立(事由:安全性報告に関する審議であるにも関わらず、医師不在下での成立は認められない)


病院の見解:成立

@GCP並びにSOPの観点より会の成立は妥当である。

A自然科学系の専門家2名(薬剤師、看護師)の立会いは安全性の審議上不成立と断定するには委員の背景等検討せず断定するのは疑問である。

職名のみでの成立、不成立の可否判断は、逆に不当である。

B医師不在下である点より自然科学系の専門家並びにその他出席委員と治験責任医師との質疑応答を踏まえての審議であり、医師不在下であっても安全性の報告審議に関し不成立と断定するのはややオーバークオリティの感もあるのではないか。




●●● 製薬協見解 ●●●


治験審査委員会の構成については、GCP第28条第1項ガイダンス1において、「治験審査委員会は、治験について倫理的、科学的及び医学的・薬学的観点から審議及び評価するのに必要な資格及び経験を、委員会全体として保持できる適切な数の委員により構成するものとし、次に掲げる条件をすべて満たしていること」と規定されています。


ご質問の背景としまして、治験審査委員会委員として指名されていました3名の医師が全て欠席され、開催及び審議されたとのことですが、このような場合、「治験審査委員会の運営の不備(治験の継続の適否の審議及び採決に医師が参加していなかったこと等)」とPMDAに判断された例があります。

したがいまして、次回の治験審査委員会にて、今回の審議結果に対する再審議を行われることをお勧めいたします。


なお、ご質問中に「審議案件は治験責任医師と担当モニター両名により行われ」、また、「自然科学系の専門家並びにその他出席委員と治験責任医師との質疑応答を踏まえての審議」とのご記載がありますが、治験責任医師はあくまで情報を提供する立場であり、審議及び採決には参加できない(GCP第29条第1項ガイダンス6)ことにご留意下さい。


以上
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2014年07月13日

治験審査委員会委員の適格性

質問番号:2007-12 治験審査委員会委員の適格性


新規治験を依頼する上で、治験審査委員会の構成についてお尋ねします。

治験依頼予定の医療機関(クリニック)には治験審査委員会が組織されているのですが、その委員長が医療機関の長の妻ということで公平な審査ができるのかという部分で疑問があります。

治験責任医師候補でもある医療機関の長は生活を共にすることと、治験の審議は切り分けて考えているので問題はないと主張されているのですが、GCP上の問題はありますでしょうか。

なお、この治験審査委員会の医師は委員長一人であり、採決に不参加とすると医師はいなくなることになります。



●●● 製薬協見解 ●●●

ご質問の内容は、治験責任医師(=実施医療機関の長)の配偶者が、治験審査委員会の委員(委員長)として選任されているというケースですが、審議及び採決に参加することができないと規定されているGCP第29条第1項第1号〜第3号には該当していません。

さらに、GCP第29条第1項ガイダンス1では、「治験責任医師と関係のある委員は、治験審査委員会における当該治験に関する事項の審議及び採決に参加してはならない」と補足されていますが、この「関係のある」ということに対して、ご質問のケースが該当するか否かについて具体的なことまで解説されていません。


治験責任医師の配偶者であるという点だけをもって、GCP上、不適切な委員であると断定することはできませんが、当該委員長が独立した立場で院長に意見を言うことができるか否かを個々に判断する必要があると思われます。

なお、GCP第28条第1項にて治験審査委員会の要件として「治験について倫理的及び科学的観点から十分に審議を行うことができること」、また、GCP第28条第1項ガイダンス10にて「治験審査委員会は、委員以外の特別な分野の専門家に出席を求め、その協力を得ることができる」との規定があります。

当該治験審査委員会の構成として、医師の資格を有する委員が1名であることに対する実施医療機関の長(治験審査委員会の設置者)の見解を確認するとともに、委員の追加又は委員以外の専門家への協力要請を提案する等の対応を行っておくことも大切かと考えられます。


以上
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2014年07月09日

非専門家委員(治験審査委員会)を複数名指名している場合の両名出席の要否

質問番号:2007-10 非専門家委員(治験審査委員会)を複数名指名している場合の両名出席の要否

治験審査委員会の構成としてGCP28条3)の委員は2名が指名されています。

会議の成立要件を満たすため必ず1名は出席できるようにとの配慮から複数名指名している委員会がほとんどだと思います。

ただ、少なくとも1名は出席ということから、他は1名が出席できないときの代理という考えを持たれている場合、どのように正したらよいのでしょうか。


継続した調査審議は委員会というより、出席した委員のことも含めていると思います。

委員会で毎回、同じ委員が欠席している、ただし、会議の成立要件は満たしている場合、実地調査でも指摘を受けるかなと思いますが・・・。

そのような事例はご存知でしょうか。



●●● 製薬協見解 ●●●

治験審査委員会(以下、IRB)において、GCP第28条第1項第3号の委員(以下、非専門委員)を2名指名されています背景としまして、「会議の成立要件を満たすため、必ず1名は出席できるようにとの配慮」ということですが、GCP第28条第1項ガイダンス3に「委員構成を適正な割合に保つことが必要である」と規定されています。

そのため、IRB委員の全人数に対する第3号、第4号又は第5号の委員の割合がガイダンスに沿っているかどうかご確認下さい。

もし、専門委員の割合が著しく高い場合には、2名の非専門会員の出席を必須とすべく、成立要件を変更することをご検討下さい。

なお、非専門委員1名の出席でも委員構成(割合)が適正と判断できる場合には、現状の1名のみの出席でもGCP上問題はありません。

また、代理の委員の方にも経験、スキルアップのため可能な限り出席して頂くことをご検討されてはいかがでしょうか。


初回審査時の委員と全く同じ委員が、継続審査を行わなければならないとの規定は、GCPにありません。

委員の改選等により、初回審査時の委員が変更になっても、IRBとして同一の基準で審査されていれば問題ないと考えられます。



以上

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2014年06月28日

外部治験審査委員会による実施医療機関SOPの審査の必要

質問番号:2007-05 外部治験審査委員会による実施医療機関SOPの審査の必要


当院では、当院を基幹とするネットワークの参加医療機関にて実施されている治験に関しまして、治験審査委員会を受託しております。

今までは、各医療機関にてSOPが改訂された場合、治験審査委員会委託先であります、当院にSOPの提供がされている施設とされていない施設とがあり、バラバラでした。

病院内に治験審査委員会がある場合は、SOP改訂の際はIRBにて審議、承認後、改訂されることとなっておりますが、委託する各医療機関も同様に考えたほうがよろしいのでしょうか。


各医療機関により見解がまちまちであるために混乱をしております。

治験審査委員会には審議・報告しないが、SOPは提供している施設、治験審査委員会にはSOP改訂を報告もしない、提供もしない施設等々です。

治験審査委員会を委託されている施設として、各医療機関に統一をお願いしたいと考えております。






●●● 製薬協見解 ●●●

「治験に係る業務に関する手順書」(以下、実施医療機関SOP)が実施医療機関の長の責任下で作成されることはGCP第36条第1項で規定されていますが、制定及び改訂に際して治験審査委員会の審査を受けなければならないとの定めはありません。

また、治験審査委員会の審査対象とすべき資料は、GCP第32条第1項に示されているとおりですが、実施医療機関SOPは含まれていません。

ただし、第32条第1項第5号において「その他当該治験審査委員会が必要と認める資料」が規定されていますので、貴院治験審査委員会が「当該治験が当該実施医療機関において行うのに適当であるかどうかを審査する」うえで実施医療機関SOPが必要であると判断されているのであれば、その提出を要請することは妥当であると考えます。


貴院治験審査委員会での審査に際し、実施医療機関SOPが必要であると判断されるのであれば、その旨を貴院治験審査委員会の手順書に規定し、その趣旨とともにネットワーク参加医療機関へ周知されることをお奨めいたします。


以上

ラベル:SOP
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2014年06月26日

医療法人が設置する治験審査委員会

質問番号:2007-04 医療法人が設置する治験審査委員会

医療法人設置のIRB(パブリックコメントでは医療法人はIRBを設置できない)について教えてください。


(背景)

A社が治験依頼者として第V相試験を実施しようと企画しました。

A社は選定調査〜モニタリングをCRO(B社)にそれらの業務を委託しました。

B社がCクリニック(IRB設置なし)に治験依頼したところ、Cクリニックは医療法人D(IRB設置者は院長)にIRBを委託(C院長とDのIRB設置者との契約は締結済)し、治験は承認され、1例目の投薬が開始されました。

IRBの開催がパブリックコメント(18.6.7)以降であった場合、治験依頼者は、治験が開始してしまったCクリニック及び医療法人Dに対してどのような措置をとればよいでしょうか?




●●● 製薬協見解 ●●●

GCP第27条第1項で治験審査委員会の設置が認められている法人は、一般社団法人、一般財団法人、及び特定非営利活動促進法(第2条第2項)に基づく特定非営利活動法人(いわゆるNPO法人)です。

医療法人は医療法(第39条第1項)の規定により設立された法人であり、前述の法人ではありません。

したがって、医療法人(たとえば理事長)が治験審査委員会を設置することは、従来からも認められていません。

したがいまして、当該治験審査委員会の設置者が医療法人の代表者であれば、要件を満たしていない治験審査委員会に審査を依頼したことになりますので、被験者の安全性に配慮しつつ速やかに治験を終了する必要があります。

もし、当該審査委員会の設置者が医療機関Dの院長であれば、GCP第27条第1項第1号の実施医療機関の長が設置した治験審査委員会」(GCP第27条第1項ガイダンス1(1)に他の医療機関の長が設置したものを含むと記載)に該当すると考えられ、継続することに問題はないと思われます。



【見解改訂理由】

「一般社団法人および一般財団法人に関する法律」(平成20年12月1日施行)により、用語「財団法人」を変更しました。

また、「医薬品の臨床試験の実施の基準の運用について」の改訂(平成23年10月24日)に伴い、GCP第27条第1項の説明を変更しました。



以上
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2014年06月05日

「実施医療機関と利害関係を有しない者」の範囲(その1)

質問番号:2004-18 外部委員 - 「実施医療機関と利害関係を有しない者」の範囲(その1)

当院に直接利害関係のないものとして、不適切なケースはどのようなものがあるでしょうか?

例)

1) 薬品卸問屋の管理薬剤師

2) 国立病院の元看護部長

3) 国立病院の元薬剤科長


1)については論外と思いますが2)、3)のケースはいかがでしょうか?

その他好ましくない事例などありましたら、教えて頂きたいのですが。




●●● 製薬協見解 ●●●

治験審査委員会委員の適切性に関するご質問と解釈し、見解を述べさせていただきます。

GCP省令で新しく設けられた、治験審査委員会のいわゆる外部委員及び非専門家委員の要件については、「新GCP普及定着総合研究最終報告書」(平成9年度厚生科学研究班、平成10年3月)等で議論されていますが、特に外部委員の「利害関係」について、統一された結論は出ていないと思われます。

例示の1)は明らかに利害関係があると判断されますので、不適切ですが、2)、3)の退職している元職員は利害関係はない(名誉職、顧問などの関係が一切ないとして)と一般に考えられますが、医療機関側の立場に立って意見を述べることも考えられるので、適切ではないという見解(「新GCPによる新しい治験の進め方」ミクス社 1998年4月27日発行)もあります。

このような状況ですので、医療機関(治験審査委員会の設置者)として、その方が雇用関係等がなく、また当医療機関の影響を受けないで意見が述べられると判断されれば、外部委員とすることでよいと考えます。

この判断が難しいようであれば、避けられる方がよいと思われます。

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2014年04月27日

IRBで審議する際の「軽微な変更」の範囲

質問番号:2004-09 IRBで審議する際の「軽微な変更」の範囲

今回迅速審査についてお訊ねいたします。

当院の手順書には以下の様に記されています。

治験審査委員会は、承認済の治験について、治験期間内の軽微な変更の場合には、迅速審査を行なうことが出来る。

迅速審査の対象か否かの判断及び審査方法は治験審査委員会委員長が行う。

なお、軽微な変更とは、変更により生ずる危険性が、被験者の日常生活における危険性又は通常行われる理学的あるいは心理学的検査における危険性より高くない変更をいい、何らかの身体侵襲を伴う検査を伴う変更は除く。とされています。


今回受託中の治験に関し、症例数の追加を考えております。

このような場合は軽微な変更に入るのでしょうか。

現時点で契約症例数を超える患者様への同意取得は可能でしょうか(4症例契約し、3症例実施、1症例は同意を取得していますが、治験薬開始は至っておりません)

さらに軽微な変更とは、どのような場合を示すのでしょうか。





●●● 製薬協見解 ●●●

GCP第28条第2項ガイダンス2(3)Cにおいて、治験審査委員会により既に承認された進行中の治験に関わる軽微な変更については、迅速審査で審査を行うことができる旨が記載されています。

さらに、「進行中の治験に関わる軽微な変更」として、「治験の実施に影響を与えない範囲で、被験者に対する精神的及び身体的侵襲の可能性が無く、被験者への危険を増大させない変更をいう。」と記載されています。

「症例数の追加」については、当該治験全体における予定症例数の追加でない限りは、基本的に治験審査委員会での審査は必要ありません。



■■■■■ 関連するGCP条文 ■■■■■

(治験審査委員会の構成等)

第28条

治験審査委員会は、次に掲げる要件を満たしていなければならない。


【ガイダンス】

C 治験審査委員会により既に承認された進行中の治験に関わる軽微な変更に関して、迅速審査と承認を行う場合の条件(迅速審査の適用範囲、判断する者、審査方法、次回に開催される治験審査委員会への報告等)を定めること。

なお、この場合の「進行中の治験に関わる軽微な変更」とは、治験の実施に影響を与えない範囲で、被験者に対する精神的及び身体的侵襲の可能性がなく、被験者への危険を増大させない変更をいう。



以上


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2014年04月17日

医科大学教職員の外部委員指名の妥当性

質問番号:2004-03 医科大学教職員の外部委員指名の妥当性

IRBのメンバーについての質問ですが、医科大学教養部の教授を、当院と利害関係のない外部委員としておりますが、GCP上問題はないでしょうか?

なお、IRBの設置者は、医科大学学長で、実際の運用は医学部病院長に委嘱されています。

本学のいくつかの附属病院のそれぞれの病院長からの審査依頼を受けて、IRBを開催しております。




●●●製薬協見解●●●

「大学医学部附属病院の場合は、他学部の教員は実施医療機関と業務上の関係がない場合は、利害関係がないと考えられる」とGCP第28条第1項ガイダンス5にあります。

しかし、医科大学のような場合、医学部とは別の学部の教授の場合でも教授会等で附属病院の運営等に間接的に関与する場合があり、附属病院との利害関係がないことを示すことは難しいのではと考えられます。

更に、学長がIRBの設置者になっており、運営を病院長が行っていますので、教授が他学部であっても利害関係がないことを示すことは困難と考えられます。

これらのことから、IRBを構成する要件の一つである「実施医療機関と利害関係を有しない委員」 の指名に際しては疑念を受けないことが肝要であり、できるだけ学外の方にお願いされるべきと考えますが、学内の方を委員に指名する場合は、実施医療機関との利害関係(例えば大学内の会議組織上、業務上)がないことを示す必要があると考えます。


■■■■■ 関連するGCP条文 ■■■■■

(治験審査委員会の構成等)

第28条 治験審査委員会は、次に掲げる要件を満たしていなければならない。

1)治験について倫理的及び科学的観点から十分に審議を行うことができること。

2)5名以上の委員からなること。

3)委員のうち、医学、歯学、薬学その他の医療又は臨床試験に関する専門的知識を有する者以外の者(次号及び第5号の規定により委員に加えられている者を除く。)が加えられていること。

4)委員のうち、実施医療機関と利害関係を有しない者が加えられていること。

5)委員のうち、治験審査委員会の設置者と利害関係を有しない者が加えられていること。



〈第1項〉

1 治験審査委員会は、治験について倫理的、科学的及び医学的・薬学的観点から審議及び評価するのに必要な資格及び経験を、委員会全体として保持できる適切な数の委員により構成するものとし、次に掲げる条件をすべて満たしていること。

(1)少なくとも5人の委員からなること。

(2)少なくとも委員の1人は、医学・歯学・薬学等の自然科学以外の領域に属していること。

(3)少なくとも委員((2)に定める委員を除く。)の1人は、実施医療機関及び治験の実施に係るその他の施設と関係を有していないこと。

(4)少なくとも委員((2)に定める委員を除く。)の1人は、治験審査委員会の設置者と関係を有していないこと。

2 治験審査委員会の委員は、実施医療機関の長又は第27条第1項の治験審査委員会の設置者が選任すること。

3 委員の数は、少なくとも5名と規定しているが、委員の数がこれよりも多い場合には、同項第3号、第4号又は第5号の委員の数を増やす等により、委員構成を適正な割合に保つことが必要である。

4 実施医療機関の長は、自らが設置する治験審査委員会に出席することはできるが、委員になること並びに審議及び採決に参加してはならない。

5 実施医療機関の職員等は、「実施医療機関と利害関係を有しない者」に該当しない。

ただし、例えば、実施医療機関が複数の学部を有する大学の医学部の附属病院である場合に、他学部(法学部等)の教員で実施医療機関と業務上の関係のない場合には、「実施医療機関と利害関係を有しない者」の対象と考えられる。

6 第4号及び第5号に該当する委員は、同一人物であることもあり得るが、別人であるか複数であることが望ましい。

7 治験審査委員会の設置者の役員、職員又は会員等は、「治験審査委員会の設置者と利害関係を有しない者」に該当しない。

8 治験審査委員会の各委員は、ヘルシンキ宣言に基づく倫理的原則、GCP省令、薬事法、その他治験に係る法令及び行政通知等の内容を理解していること。

9 治験審査委員会は、男女両性で構成されることが望ましい。

10 治験審査委員会は、委員以外の特別な分野の専門家に出席を求め、その協力を得ることができる。



以上


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2014年03月23日

治験審査委員会委員の欠員の対応

質問番号:2013-51 治験審査委員会委員の欠員

治験審査委員会の構成と標準業務手順書改訂の必要性に関しご教示下さい。

当院の標準業務手順書では、治験審査委員会の委員として病院長が薬剤部長を委員として指名しています。

しかし、この度、薬剤部長の突然の退職に伴い欠員状態となりました。

また、欠員期間は現在のところ未定です。

この場合、標準業務手順書の改訂をせず薬剤部長不在欠員のまま指名した状態でおくことは,GCP違反となりますでしょうか?

また、治験審査委員会審査委員名簿におきましても、欠員として記載することで問題ありませんでしょうか?




<< 製薬協の見解 >>

GCPでは職制によるIRB委員の規定はありませんので、GCP第28条第1項に規定されている要件が満たされているのであれば、当該薬剤部長が欠席(欠員)でも治験審査委員会での個々の審議及び採決は可能と考えます。

一方、治験審査委員会の手順書には薬剤部長を規定されているとのことですので、薬剤部長以外の方を当該委員の後任委員として指名できない状況かと推察いたします。

欠員状況が継続されることは好ましくないため、速やかに後任の薬剤部長を決定する、又は治験審査委員会の手順を改訂し、薬剤部長以外の方を委員として指名できる体制を構築されることをお勧めします。


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2014年01月31日

審査委託先治験審査委員会の委員名簿における外部委員

<< 質問 >>377p

質問番号:2013-48 審査委託先治験審査委員会の委員名簿における外部委員

当院は、他の医療機関(クリニック院長)が設置した治験審査委員会と、審査の委受託契約を結んでいます。

当院が入手している「治験審査委員指名書兼名簿」の委員区分は、実施医療機関を外部クリニックと見なしており、当院との利害関係の有無を示す内容ではありません。

また、外部クリニック院長は理事長を兼任されているためか、院長名で発行されるべき書類において、以下のように院長印が使用されている場合と理事長印が使用されている場合とが混在しています。

治験審査委員会委受託契約書:院長印

治験審査委員指名書兼名簿:院長印と理事長印


【質問1】

当院を実施医療機関とし、当院との利害関係の有無を示す委員区分を明記した「治験審査委員指名書兼名簿」を入手する必要はあるでしょうか?

【質問2】

外部クリニック院長名の書類は、院長印で統一する必要はあるでしょうか?



<< 製薬協の見解 >>

【質問1】

GCP第28条第3項ガイダンス4に、治験審査委員会の委員名簿には「職業、資格及び所属が含まれること」とあることから、「実施医療機関(貴院)と利害関係を有しない者」が加えられているか否かは、委員名簿で判断できると思われます。

したがいまして、別途「貴院との利害関係の有無を示す委員区分」を記載した名簿を発行していただく必要はないと考えます。


【質問2】

他の医療機関が設置した治験審査委員会に調査審議を行わせる場合は、あらかじめ実施医療機関の長と当該治験審査委員会の設置者である医療機関の長の間で契約を締結する必要があります。

また、委員については治験審査委員会の設置者が選任することになっています。

一方、医療法人(例えば理事長)が治験審査委員会を設置することはGCPでは認められていません(見解2007-04参照)。

押印は誰がどの立場で決裁をしたのかを示す行動ですので、第三者からの誤解を避けるためにも、ご質問にある書類に押印する際には、正しい職位(院長)が示された印鑑を使用していただく必要があると思われます。


★その他の「治験119番」はこちら。
    ↓
http://www.jpma.or.jp/about/board/evaluation/tiken119/


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2013年08月18日

治験審査委員会の非専門委員の範囲

質問番号:2013-09 治験審査委員会の非専門委員の範囲(その5)

獣医師の資格を持つ者を治験審査委員会の委員に指名する場合、当該委員は、医学、歯学、薬学その他の医療又は臨床試験に関する専門的知識を有する者(いわゆる専門委員)に該当するのでしょうか?

何人かに意見を聞きましたが、意見がいろいろです。




<< 製薬協の見解 >>

GCP第28条第1項ガイダンス1として、「治験審査委員会は、治験について倫理的、科学的及び医学的・薬学的観点から審議及び評価するのに必要な資格及び経験を、委員会全体として保持できる適切な数の委員により構成する」旨が規定されています。

獣医師の資格を有することを以って、医学、薬学等の専門家であると一律に判断することは難しいと考えます。

しかしながら、獣医師の資格を有する方には、公衆衛生分野、バイオメディカル分野に従事する等、医療の一端を担っている方もいらっしゃいます。

また、治験実施の妥当性を審議する上で、非臨床試験(動物試験等)の専門的知識を期待されて委員に指名される方もいらっしゃると思われます。

したがいまして、専門委員に該当するか否かについては、当該委員の指名の際に、治験審査委員会の設置者が判断することで差し支えないものと考えます。

なお、獣医師の資格を有する委員以外に、実際の医療に携わっておられる医師の方も委員として指名しておく必要があると考えます。


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