2014年02月16日

外国人被験者のエントリーは可?

質問番号:(2) 外国人被験者のエントリー

外国人のエントリーの是非について教えていただきたいのですが・・・。

少なくとも当院で受託している試験プロトコールにはその是非について記載されていません。

ただ、CRFにはじめからモンゴル人種にチェックのあったものはありました。

医薬品ごとに代謝酵素等々問題がある場合、ない場合があると思います。

問題がある場合のみプロトコールに記載されているのでしょうか、あるいは無条件にNGあるいはOKなのでしょうか。

個人的には、好ましくないとは思いますが、多分どこにもかかれていないと思います。

外国人をエントリーすることは、無条件に海外データを受け入れるに等しいことでブリッジング試験を無視することになると思います。

ただ、外国人というのも曖昧で国籍だけで言えるものでもないと思います。

人種で言うのが正確ですが、その特定も難しいことがあると思います。

また世代の問題もあるかと思います。





<< 製薬協の見解 >>

外国人の治験へのエントリーは、試験プロトコール(以下、「治験実施計画書」)の中で何ら規定(制限)されていないのであれば、意図的に外国人ばかりを対象としない(日本の住民集団の構成比とかけ離れない)限り、「可(問題なし)」として取り扱っていただいて差し支えありません。

ただし、この場合、当該被験者に理解できる言語を用いた説明文書によって適切にインフォームド・コンセントを取得する必要があります。

ところで、国内で実施される治験では、ほとんどの場合、外国人のエントリーを避けるための措置、具体的には人種又は民族に関する対象の選択・除外基準の設定、がとられていません。

これは、1)承認申請資料の収集を目的として国内で実施する臨床試験に対して、規制上、「日本人を対象とすることの必要性」が明確に示されていない、2)国内で実施された臨床試験成績は、GCPが遵守され収集・作成され、かつ信頼性基準に適合していれば、一様に日本(人)における有効性及び安全性の評価を行うための資料として受入れられる、といったことにもよります。


一方、治験実施計画書中の対象の選択・除外基準として人種又は民族を規定しておく必要のある場合としては、1)人種又は民族特有のリスク等を予測させるデータが得られている場合(リスク回避の措置として)、2)薬物動態試験、等が上げられます。

なお、被験者の選定に際し人種又は民族を不問としながらも症例報告書への記載を求めるといったことは、1)多国籍企業による治験、2)multinational trial(同一プロトコールによる多国間試験、今後その実施が増加すると予想されている)、等において多く採用されているようです。
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2013年01月11日

GCPの解説:治験実施計画書の遵守

■■■■■■■■ GCPの説明(20) ■■■■■■■■   

この解説は以下の通知に準拠しています。

「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」の運用について」(薬食審査発1024 第1 号 : 平成23年10月24日)
    ↓
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T111026I0030.pdf


●○● GCPの解説:治験実施計画書の遵守 ●○●

(13)治験のあらゆる局面の質を保証するための手順を示したシステムを運用すること。

(GCP省令第1条の運用通知より)


【解説】

●ここで言う「システム」とは別にコンピューターを使った場合を指しているわけではありません。

●たとえば治験依頼者に適切な「SOP」があり、そのSOPに従って作業が行われたことを示す記録が残っている、等も「システム」のひとつです。

●このシステムが適切かどうかを監査することを「システム監査」と言います。



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2013年01月10日

GCPの解説:治験実施計画書の遵守

■■■■■■■■ GCPの説明(19) ■■■■■■■■   

この解説は以下の通知に準拠しています。

「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」の運用について」(薬食審査発1024 第1 号 : 平成23年10月24日)
    ↓
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T111026I0030.pdf


●○● GCPの解説:治験実施計画書の遵守 ●○●

(12)治験薬は治験審査委員会が事前に承認した治験実施計画書を遵守して使用すること。

(GCP省令第1条の運用通知より)


【解説】

●治験実施計画書に治験薬の使用方法(用法・用量)が規定されているので、それに守って使ってもらいます。

●治験薬の用量が治験の途中で変わる、という治験もあるので要注意!


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2012年12月27日

GCPの解説:治験実施計画書はIRBで審査・承認してもらう

■■■■■■■■ GCPの説明(12) ■■■■■■■■   

この解説は以下の通知に準拠しています。

「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」の運用について」(薬食審査発1024 第1 号 : 平成23年10月24日)
    ↓
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T111026I0030.pdf



●○● GCPの解説:治験実施計画書はIRBで審査・承認してもらう ●○●

治験は、治験審査委員会が事前に承認した治験実施計画書を遵守して実施すること。

(GCP省令第1条の運用通知より)


【解説】

治験実施計画書を改訂した場合は、それもまたIRB(治験審査委員会)で審議してもらい、承認してもらう必要があります。

治験実施計画書の改訂はIRBで「迅速審査」ではなく「通常の審査」で審議すること。

IRBの承認が得られるまで「改訂された治験実施計画書」で治験を実施しないこと。



【関連する「治験119」】

(質問)

質問番号:2010-50 治験依頼者からのレターによる治験実施方法の変更

治験実施計画書に記載のない選択基準・除外基準に該当する項目(臨床検査のある1項目が治験依頼者の決めた範囲内の値でないと投薬ができない)の追加の連絡が、治験開始後に治験依

頼者よりレターにてありました。

治験依頼者は、治験実施計画書を変更せずに治験責任医師宛のレターのみにて対応し、当該レターのみを治験審査委員会にて審議するとのことです。

レターの位置づけは治験実施計画書と同等とするとのことでしたが、治験実施計画書の改訂なく、レターのみでの対応は可能なのでしょうか。
 
また、レターのみで対応可能な場合、位置づけは治験実施計画書と同等であることから、レターに対する治験責任医師の合意は必要となりますでしょうか。


(見解)

ご質問の追加連絡の内容が、選択基準・除外基準項目の追加という位置づけでしたら、GCPに従った治験実施計画書の改訂手続きが必要です。

当該変更について治験責任医師の合意を文書で取得し(GCP第7条第4項)、これが倫理的及び科学的に妥当であるかどうかを治験審査委員会にて審査する必要があります(GCP第31条第2項

)。

一方、治験実施計画書にて規定されている項目に対する補足説明ということでしたら、治験責任医師等に周知させることを目的としてレター等にて対応することも可能と考えます。
 
なお、治験実施計画書を改訂する際に、必ずしも全ての変更内容を反映した版を作成する必要はありません。

改訂内容が明確であり、上記のような手続きが取られるのであれば、変更事項のみを記載した文書のみを作成することでも問題ないと思われます。




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2012年12月26日

GCPの解説:治験実施計画書は現実的かどうかを十分に検討する

■■■■■■■■ GCPの説明(11) ■■■■■■■■   

この解説は以下の通知に準拠しています。

「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」の運用について」(薬食審査発1024 第1 号 : 平成23年10月24日)
    ↓
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T111026I0030.pdf


●○● GCPの解説:治験実施計画書は現実的かどうかを十分に検討する。 ●○●

治験は科学的に妥当でなければならず、治験実施計画書にその内容が明確かつ詳細に記載されていること。

(GCP省令第1条の運用通知より)


【解説】

治験実施計画書(プロトコル)には主として、その治験の実施手順と評価基準等が含まれています。

あまりにも非現実的な実施手順や臨床検査スケジュールを設定すると、結局、「治験実施計画書逸脱」を多発させます。

現実的な治験実施計画書を作成するには臨床の現場の医師の意見を参考にしましょう。

それが治験実施計画書逸脱防止策、プロトコル逸脱防止策になります。


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