治験審査委員会の構成としてGCP28条3)の委員は2名が指名されています。
会議の成立要件を満たすため必ず1名は出席できるようにとの配慮から複数名指名している委員会がほとんどだと思います。
ただ、少なくとも1名は出席ということから、他は1名が出席できないときの代理という考えを持たれている場合、どのように正したらよいのでしょうか。
継続した調査審議は委員会というより、出席した委員のことも含めていると思います。
委員会で毎回、同じ委員が欠席している、ただし、会議の成立要件は満たしている場合、実地調査でも指摘を受けるかなと思いますが・・・。
そのような事例はご存知でしょうか。
●●● 製薬協見解 ●●●
治験審査委員会(以下、IRB)において、GCP第28条第1項第3号の委員(以下、非専門委員)を2名指名されています背景としまして、「会議の成立要件を満たすため、必ず1名は出席できるようにとの配慮」ということですが、GCP第28条第1項ガイダンス3に「委員構成を適正な割合に保つことが必要である」と規定されています。
そのため、IRB委員の全人数に対する第3号、第4号又は第5号の委員の割合がガイダンスに沿っているかどうかご確認下さい。
もし、専門委員の割合が著しく高い場合には、2名の非専門会員の出席を必須とすべく、成立要件を変更することをご検討下さい。
なお、非専門委員1名の出席でも委員構成(割合)が適正と判断できる場合には、現状の1名のみの出席でもGCP上問題はありません。
また、代理の委員の方にも経験、スキルアップのため可能な限り出席して頂くことをご検討されてはいかがでしょうか。
初回審査時の委員と全く同じ委員が、継続審査を行わなければならないとの規定は、GCPにありません。
委員の改選等により、初回審査時の委員が変更になっても、IRBとして同一の基準で審査されていれば問題ないと考えられます。
以上