2014年06月20日

治験責任医師の異動/交代(その3)

質問番号:2005-14 治験責任医師の異動/交代(その3)

治験責任医師の異動(退職)後の対応に関する質問です。

すでに、2004年12月に類似質問の回答がありますが、さらに詳しく教えていただきたいと思います。

質問内容:治験責任医師に当該治験の専門外の医師がなっても良いのでしょうか?



質問の背景:

今回、分担医師がいない治験において、治験責任医師が3月末で病院を退職予定となりました。

しかし、その診療科の後任の医師が来る予定があるのかどうかは現段階では未定です。

後任が4月1日に着任しない場合は、その診療科の医師は事実上空席状態となり、治験責任医師となる医師の候補も不在となってしまいます。

治験については、被験者はすべて組み入れを終了しており、症例報告書記載を残すだけの状況です。

CRFを3月中に完成できるよう働きかけていくことは十分理解していますが、実際の治験期間は19年度も続いており、SDVや各種問い合わせに対応するためにも、やはり治験責任医師の登録は必須だと考えます。

この場合、後任の医師が来るまでの間、治験の専門領域外の医師を治験責任医師に登録することは可能でしょうか。

ただし、場合によっては後任の専門領域の医師が来るまでに専門外の医師が治験責任医師のまま治験が終了することもありえますが、それでも問題はないでしょうか。







●●● 製薬協見解 ●●●

ご存知の通り、治験責任医師の変更は、GCP第6条(医療機関等の選定)、第32条(治験審査委員会の責務)、第35条(実施医療機関の要件)、第42条(治験責任医師の要件)等より、まずは治験依頼者が責任医師の選定を行い、それが適格と判断されればIRBでの審議を依頼し、承認されれば新たな治験責任医師による治験実施が可能となります。

治験分担医師がいらっしゃれば、治験の内容を熟知されていますので、後任として適任と考えます。

しかし、治験分担医師がいらっしゃらない場合、今回、計画された治験薬の使用、検査・観察が終了し、症例報告書の記載のみが治験責任医師としての責務が残っているという由ですので、診療科が異なっていても、その治験の領域及び治験実施計画書の内容がある程度理解できる医師であれば、次善の策としてそのような方を治験責任医師として、IRBの承認を受けることは可能と考えます。

ただし、前任の治験責任医師への問い合わせや確認などの連絡体制について、後任となるべき治験責任医師と事前に十分協議し、必要な情報が前任の治験責任医師から提供されるよう事前に対策を講じておく必要があると考えます。


しかし、いずれの場合においても問題がないとは言い切れませんので、やはり可能な限り現在の治験責任医師の退職前に症例報告書の回収まで行うことが最善と考えます。

また、治験依頼者としては治験責任医師の候補の医師について事前調査、契約書改訂等の作業をする必要がありますので、早めに治験依頼者にご相談されることをお勧めします。

なお、何らかの理由により、治験責任医師が責務を果たせなくなった場合に備えて、予め、1名の治験分担医師にそのような場合に治験責任医師となることをIRBで承認、契約書に記載することも可能と考えます。

米国では、regulationにはありませんが、principal investigatorの他にその代行を行うco-principal investigatorを置くことが可能になっています。



以上


posted by ホーライ at 23:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験責任医師関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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