2014年04月24日

治験依頼者側の契約当事者及び契約書における健康被害補償の条文

質問番号:2004-07 治験依頼者側の契約当事者及び契約書における健康被害補償の条文

当院に申請される開発治験に関して依頼者から以下の質問を受けました。

@ 契約者名を「代表取締役 社長」ではなく「常務執行役員 新薬開発本部長」とすることは可能でしょうか。

A「契約書:被験者の健康被害の補償」 について、下記のとおり条文を変更することは可能でしょうか。

「【施設様式】重大な過失により生じた場合 → 【治験依頼者様式】甲の責に帰す場合」

ただし、治験依頼者の考えとして、重大な過失を下記の定義であることを確認できれば問題はないと考えます。

重大な過失の定義

医療機関側の過失で、1.死に至る健康被害の結果となったもの2.生命を脅かす、又は死亡につながるおそれのある健康被害の結果となったもの3.後遺障害に至る健康被害の結果となったもの

契約書の文言を、「重大な過失により生じた場合」 → 「甲の責に帰す場合」と変更することに何か問題はあるでしょうか。





●●● 製薬協見解 ●●●

ご質問@について

治験の契約は医療機関と治験依頼者とのいわゆる法人の間の契約ですので、社内の取り決めで契約の締結の権限が与えられている人であれば、法人の長でなくても契約者になることは可能です。


ご質問Aについて

治験依頼者の様式にすることは問題ないと考えられます。

ただし、後段に示されています「重大な過失」の定義としてお考えの内容は、有害事象の程度(重篤度)に関するものであり、「過失」の重大さには関連しておらず(重篤な副作用は過失の有無に関連なく発生します)、「重大な過失」の定義としては不適切と考えます。

「重大な過失」もしくは「過失」の定義に関しては法律的な解釈が必要であり、統一された基準も現在のところありませんので、申し訳ありませんが製薬協治験119としてお答え致しかねます。




■■■■■ 関連するGCP条文 ■■■■■

第13条 (治験の契約)

治験の依頼をしようとする者及び実施医療機関(前条の規定により業務の全部又は一部を委託する場合にあっては、治験の依頼をしようとする者、受託者及び実施医療機関)は、次に掲げる事項について記載した文書により治験の契約を締結しなければならない。

1)契約を締結した年月日

2)治験の依頼をしようとする者の氏名及び住所

3)前条の規定により業務の全部又は一部を委託する場合にあっては、受託者の氏名、住所及び当該委託した業務の範囲

4)実施医療機関の名称及び所在地

5)契約担当者の氏名及び職名

6)治験責任医師の氏名

7)治験の期間

8)治験薬の管理に関する事項

9)記録(データを含む。)の保存に関する事項

10)この省令の規定により治験依頼者及び実施医療機関に従事する者が行う通知に関する事項

11)被験者の秘密の保全に関する事項

12)治験の費用に関する事項

13)実施医療機関が治験実施計画書を遵守して治験を行う旨

14)実施医療機関が治験依頼者の求めに応じて第41条第2項各号に掲げる記録(文書を含む。)を閲覧に供する旨

15)実施医療機関がこの省令、治験実施計画書又は当該契約に違反することにより適正な治験に支障を及ぼしたと認める場合(第46条に規定する場合を除く。)には、治験依頼者が治験の契約を解除できる旨

16)被験者の健康被害の補償に関する事項

17)その他治験が適正かつ円滑に行われることを確保するために必要な事項


以上

posted by ホーライ at 04:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験の契約 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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